以前、厨房をお任せいただいたお客様がテイクアウトを検討中とのことで、ご相談いただきました。
お客様はうどんのお店を経営されており、コシが命の本格讃岐うどんを提供されています。
テイクアウトでは、茹でたうどん・出汁を冷凍して販売し、家では湯煎して食べていただきたいと考えられています。
そしてテイクアウトを始めることにより、食材のロスを減らしたいとのことでした。
うどんは生麺をゆがいた後、冷水で締めて1玉1玉取り分ける「玉取り」を行い、うどんの注文が入ったら、うどん玉を湯煎して提供します。
玉取りをした後、一定時間(20〜30分)が経過するとうどんの品質が悪くなるので廃棄となるのですが、この食品ロスを減らしたいとのことです。
そこで、テイクアウト販売のため冷凍技術を検討されています。
通常の冷凍庫で凍結させると香りが飛んでしまうようで、当初はブラストチラーや3Dフリーザーを検討されていました。(こちら)
冷凍技術や予算、サイズ、設備の条件などで、これらが難しいということで、今回はアルコールを使った冷凍技術を提案させていただきました。
今回、提案したのは「液体急速冷結機 リジョイスフリーザー」です。
神戸市西区の米田工機さんのテストルームでお試しさせていただきました。
さて、この機械はどんな機械なのか?
まず、通常であれば食品を凍結させるときは気体で凍結させますが、この商品は液体で食品を凍らせる機械となっています。
液体で凍結させることができるので、通常の冷凍庫と比較した場合、約20倍の速さで凍結させることができ、厚さ30mmの食品でも約20分で冷凍することが可能です。
実は、似ている商品が他のメーカーさんにあるのですが、この商品ならではの良さは他にもあります。
まずは充実したラインナップがあることです。
小型機〜大型機までのサイズが選ぶことができることや、連続式などの充実したラインナップを取り揃えられております。
お客様は小型機を体験されました。
現場でうどんを茹でた後に、真空包装機で包装してから−35℃のアルコールの液体に浸けました。
付け始めてから約10分でカチカチになりました!この時間の短さは、とても魅力的ですね。
凍結までの時間が短いからこそ、胞内に生成される氷結晶の大きさを抑えられ、細胞破壊を防ぎ、 鮮度維持の向上、色調・食感・風味の保持に繋がります。
それに加えて、電源は100Vなので、電気工事の必要がありません。
お客様も大変満足していただいてオーダーいただきました。
この商品はテイクアウト以外にも様々な使用方法が可能となっています。
より鮮度の良い状態で保存できることから、食品を大量に仕入れしてもロスが少なく、お客様に提供する価格を落とすことができる可能性もあります。
実際に、居酒屋、イタリアン、寿司屋でも使用されており、鮮度が大切になる魚やお肉も、仕入れしてすぐに保存できることから、たくさんの方に好評だそうです。
その他にもECサイト、作業効率の向上など、様々なところで使用されています。
気になった方はプロ厨房ヒットまで♪